人生のインフラを整える「幸福の資本論」の感想

書評

こんにちは!

私は30歳になるころにこの本に出会い、現在の「人生のコンパス」にしています。

このブログを始めた理由も「幸福の資本論」に基づいたところです。

「幸せ」になるための行動が整理できました。

この記事を読むとこんなことがわかります。

・幸福の資本論の概要と理論

・私自身の感想・活用方法

この本に興味を持たれた方の参考になれば幸いです。

それでは早速、参りましょう!

「幸福の資本論」の概要と理論

人生のインフラを整えよう

”人間は幸福になるために生きてるけど そうデザインされていない”

この言葉に代表されています。

幸せのカタチはひとそれぞれだけど、幸せの土台=インフラは人類共通である。

そのインフラとは「人的資本」「金融資産」「社会資本」の3つという主張です。

これらのインフラを整え、幸福をデザインしよう!

私はこの主張に、心底納得を得ました。

それぞれについての概要を私なりの解釈で記します。

人的資本

人的資本とは、ひとことで言うならば「稼ぐ力」です。

働くことは、自分自身を労働市場(会社、事業)に投資し、リターンを得る行為と換言できます。

自分自身(人的資本)の価値を高めることが、大きなリターンを得るために必要となります。

価値を高める行動は「知識を得る、経験を積む、スキルを得る」などがあると思います。

ここで感じたことは、人的資本の価値を高めることも重要だが、労働市場選定も大事、ということです。

いくら勉強や努力をし、知識や経験を積み上げても、それを評価してくれる市場(会社)では期待したリターンを得られないということです。

定期的に、自身の市場価値を知ること、その価値にあった組織にいるか?などを把握しておくことが賢明と感じました。

※転職活動や周りの人の仕事事情を聴くことが有効と思いました。

人的資本には「稼ぐ=お金」以外にもうひとつの特徴があります。

それは自己実現です。

ここでいう自己実現とは「マズローの欲求5段階説」でいう最上位の欲求です。

現在で言い換えると「好きなことして生きていく」というイメージでしょうか。

仕事によって生活費を稼ぐ、ある程度実績ができると周りのひとに必要とされる(承認される)、その次に出てくる欲求です。

「好きを仕事に」を定義するならば「好きな人と、好きな時間に、自分の決定に従い、仕事する」とういところかと思います。

そして「自己実現・金銭的リターンを達成する=人的資本を最大化」するための手法は、この本で述べられています。

①好き=得意なことに自身のリソースを集中投資する(プロになる)

②好きなことをマネタイズできるニッチを見つける(先行者が少ない市場を見つける)

③組織(会社)を取引相手とする。

これらを実現できれば、人的資本は最大化していく、という結論です。

私なりの解釈と戦略は、最後のまとめにて述べたいと思います。

(人的資本の章だけでも本書はさらに深く「伽藍」と「バザール」という表現でまとめています。私はまだその段階に追いついていません。これから目指していきたいと思います)

金融資産

お金なくして自由なし。

著者の橘玲さんは金融資産について何冊も書いています。

ですので、本書には具体的方法は載っていません。

結論だけ述べると、金融資産の目指すところ=経済的独立です。

またお金と幸せについてシンプルにまとめられています。

①年収800万円までは幸せ感が増す

②資産1億円までは幸せ感が増す

③収入・資産が①②を超えると幸せ感は変化しない

これらを踏まえた上で、私は自分の「金融資本=現金」を「金融資産=株式」に少しずつ移行しています。

社会資本

本書の中で、もっとも刺激を受けた章でした。

「幸福は社会資本からしか生まれない」

自己実現も、経済的独立も人とのつながりという文脈におけるものだからです。

社会資本とは「共同体=絆」のことです。

私たちは人間関係において「愛情・友情・貨幣」という3つの距離感(空間)で繋がっていると説明されています。

愛情=「家族・親友」友情=「友達先輩後輩上司部下他」貨幣=「コンビニ店員・名も知らぬ他人」これらの距離感です。

以上の人たちとどう付き合うか?が社会資本を充実させるカギということになります。

社会資本の最大化(最適化)については以下にまとめられています。

・愛情・友情空間は最低限にまとめる。(ごく少数の大切なつながり)

・貨幣空間に楽しみを得る

愛情・友情空間=深いつながり=深いしがらみ・楽しみ

貨幣空間=浅いつながり=それなりの楽しみ

私自身にとって大切と思っていた「友達」について、論理的な解説をいただけた部分がありますので、そこはまとめの頁にて書きたいと思います。

私自身の感想・活用方法

「友達は大事!」

ものごころついたころから常に思っていました。

地元のいつものメンバーと、いつもの遊びをして、いつも楽しいと思っていたからだと思います。

この本と出会い、なぜそう感じていたか腹落ちしました。

私は社会資本=友達しか持っていなかった。やりたいことを仕事にできているわけでもない、お金が貯まっているわけでもない。

この本でいう「プア充」というグループでした。

※本書の冒頭で3つの資本の内、何を持つとどうなるか?何もないとどうなるか?を8パターンに分けて解説してくれています。

社会資本しかないのだから、当然大事と思いますよね。

逆に言うと「失うこと」を極端に恐れていたと思います。

今までの自分の思考に納得解を得られ、良かったです。

さて、この本を自分なりに咀嚼し、どう活用していくか考えてみました。

・金融資産

リスクを取れる範囲で株式に投資していく。(生活費:1年分を確保し、残りは投資に回す)

※株式は米国インデックスと日本高配当株。経済的独立を目指す。

・人的資本

本業のスキルアップ、得意分野の確立を目指す。

雇われ以外の「稼ぐ力」を身に着ける(チャレンジをする)

・社会資本

家族・友達はやっぱり大事!

気負わないコミュニティに参加してみる

もう少し具体的に落とし込めたらいいのですが、5年計画で少しずつ、それぞれを充実させていきたいと思っています。

まとめ

人生の指針になりえる本でした。

・金融資産=経済的独立=金銭的しがらみからの解放=自由な人生

→分散投資せよ!

・人的資本=自己実現=得意なことに集中しよう

→集中投資せよ!

・社会資本=愛情・友情空間から貨幣空間に移動することで人間関係に縛られなくなる

→小さな愛情・友情空間と大きな貨幣空間に分散しよう!

人生のインフラを整えたら、あとは自由です。

いつ起床してもいいし、どこへ行ってもいい。

ひたすら好きなことに打ち込んでもいいし、友達の誘いにノータイムで返事しても、しなくてもいい。

ここにひとつ加えるとしたら「健康」でしょうか。

今まで漠然と妄想していた「いつかはああなりたい」といった人生に道筋が見えました。

本当にたくさんの知見が詰まった本でしたので、何回も読み直そうと思える本でした^^

それでは!

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